赤の他人の所へ嫁いできた奥さんにとって、二世帯住宅とはいえ、すぐ隣もしくはすぐ上に義両親がいるという環境は時に非常にストレスになります。
この記事では、
- 二世帯住宅で嫁が出ていった理由
- 二世帯住宅で嫁が出ていった後はどうなるのか
について紹介します。
二世帯住宅で悩みを抱えるお嫁さんの一助になれれば幸いです。
二世帯住宅で嫁が出ていった理由
同居によるパーソナルスペースの欠落は深刻な問題です。具体的には以下の事があげられます。
ストレスの蓄積と心の負担
二世帯住宅で生活を送る中で、日々のストレスが積み重なった結果が挙げられます。特に義父母との生活では、価値観の違いや生活習慣の相違が原因で、嫁の心に大きな負担がかかりやすくなります。義父母の意図しない言葉や行動が、嫁にとっては重荷となり、次第に耐え難い状況へと変わっていくことも少なくありません。このようなストレスが蓄積されると、やがて嫁は自身の精神的・身体的健康を守るために出て行く選択をすることがあります。
嫁姑問題
嫁姑関係は、二世帯住宅において最も深刻な問題の一つです。嫁と姑の間には、どうしても解消しきれない感情的な対立やコミュニケーションのズレが生じることがあります。
例えば、姑が嫁の家事の仕方に口を出したり、育児に関して指摘したりすることが、嫁にとっては批判と受け取られ、深い傷となることがあります。また、姑が自分の意見や価値観を押し付けようとする態度が続くと、嫁の我慢の限界が訪れるのです。
夫の無理解
旦那が義両親の味方ばかりして、自分の気持ちを理解してくれなかったら、奥さんはどんどん孤独になっていきます。義両親や夫に囲まれていても、理解してくれる味方がいないと感じてしまうでしょう。
夫との意見の相違
義きょうだいの訪問や義両親との同居に関して夫と意見が合わない場合、夫婦間での衝突が生じることもあります。夫が義きょうだいの訪問や義両親との同居を喜ぶ一方で、嫁がそれを負担に感じる場合、話し合いがうまく進まなければ、嫁が一人でストレスを抱え込むことになりがちです。
義きょうだいと関わることへのストレス
二世帯住宅で生活していると、義両親だけでなく、義きょうだい(夫の兄弟姉妹)の訪問が原因でストレスを感じることもあります。
頻繁な訪問によるプライバシーの侵害
義きょうだいが頻繁に訪れると、家の中でのプライバシーが保てなくなり、落ち着かない時間が増えます。特に予告なしでの訪問が続くと、プライベートな空間がないように感じてしまい、ストレスが溜まる原因になります。
義きょうだいの言動によるプレッシャー
義きょうだいが訪問するたびに、家の片付けやおもてなしをしなければならないと感じることも少なくありません。また、義きょうだいが自分の意見や考えを押し付けてくる場合、その場の空気を乱さないように気を遣うことが、精神的な負担になります。
家庭内の力関係の変化
義きょうだいが訪れることで、家庭内の力関係や雰囲気が一時的に変わることがあります。特に義両親が義きょうだいを優先する態度を見せると、嫁としての自分が疎外感を感じることがあり、これがストレスにつながることもあります。
このように、義きょうだいの訪問は、二世帯住宅での生活において意外と大きなストレス要因となることがあります。これを軽減するためには、訪問の頻度や時間帯について夫とよく話し合い、家族全員が納得できるルールを設けることが重要です。
二世帯住宅で嫁が出ていった後はどうなるのか
敷地内同居をしてました。私たち長男夫婦と義父母と住んでいましたが、義母(難しい方と有名)と合わず出て行きました。
今は次男夫婦が住んでいます。あっ小姑さんの訪問が多いのもストレスでした。気を使って疲れます。
義母にも悩まされ、義きょうだいにもストレスを感じるのは本当に大変でしょう。しかし、次男夫婦が住むことでその後の負担が減ったのは良かったですね。嫁が去った後、陰で悪口は言われているかもしれません。
私の親戚は、音楽が趣味で防音部屋のある三階建の二世帯住宅を建てました。そして、その隣に息子夫婦が新居を建てたのですが、建ててまもなく息子の嫁が子供を連れて出ていったそう。
その後、それぞれの一軒家に男性一人しか住んでないというはめになってます…。
こうした結末を見ると、嫁の気持ちや悩みにもっと早く気づいて対応できなかったことが、問題の根本にあったのではないかと思われます。二世帯住宅での生活は、家族間の微妙なバランスが崩れると、予期せぬ結果を招くことがあるという教訓と言えるでしょう。
二世帯同居で嫁が出ていった後に起こり得る問題
- 夫婦関係の悪化 嫁が出ていったことが原因で夫婦間の溝が深まり、最悪の場合、永遠に帰ってこないことも。特に、夫が義両親の側に立ち、嫁の気持ちを理解しないまま過ごしていた場合、関係修復が難しくなることがあります。
- 義両親の孤立感 嫁が出ていくことで、義両親が孤立感を感じることがあります。特に孫と過ごす時間が減ることで、寂しさや失望感が強くなるかもしれません。これが原因で、家族全体に暗い雰囲気が漂うこともあります。
- 親族間の不和 嫁が出ていったことがきっかけで、親族間に不和が生じることがあります。義両親や他の家族が嫁を非難したり、逆に夫に対する不満が募ったりすることで、親族全体の関係がぎくしゃくしてしまうことがあります。
- 家庭内の役割の再分担 嫁が担当していた家事や育児の負担が、夫や義両親にかかってくることになります。特に義両親が高齢の場合、大きな負担となり、家事の分担や生活の維持が難しくなることがあります。
- 経済的な問題 嫁が出ていったことで、生活費や住宅費の負担が夫一人にかかることになります。二世帯住宅を維持するための経済的なプレッシャーが増し、生活の質が低下する可能性もあります。
- 子供への影響 子供がいる場合、嫁が出ていったことが子供の精神的な安定に影響を与える可能性があります。子供が寂しさを感じたり、家庭内の不安定な状況に影響されることが考えられます。
- 次に同居する人への負担 嫁が出ていった後に、他の親族が同居することになった場合、その人が同じ問題に直面する可能性があります。特に義両親が以前の経験から警戒心を持ち、同居人に対して厳しく接するようになるかもしれません。
これらの問題を避けるためには、やはり家族間でのコミュニケーションを大切にし、互いに理解し合う努力が必要です。
二世帯同居で上手くいく秘訣
まずは、
生活空間を上手に分けること。これ、結構大事です。玄関とかキッチンをシェアしないだけで、嫁も義両親も「ああ、ちょっと一息つける」って思える時間が増えるんですよね。
プライバシーが確保されると、あんまりストレス溜まらないんです。それから、
家族会議を開いてみるのも一案です。いきなりシリアスな議題を持ち出さなくてもいいんです。まずは「今月のごはん当番は誰?」みたいな軽い話から始めて、徐々に本音を話せる雰囲気を作っていくと、自然と問題解決の糸口が見つかるかもしれません。
あとは、
夫にしっかり仲介役をお願いしましょう。義両親との仲をうまく取り持つのは、やっぱり夫の腕の見せ所です。「義母さん、嫁さんもがんばってるんだよ」なんて、うまくフォローしてもらえれば、家庭内の空気も和やかになるかもしれません。
それに、
普段から義両親と気軽にコミュニケーションを取るのもポイント。ちょっとした世間話でも、つながりができると「実はこれが気になってて…」なんて言いやすくなるものです。
家事や育児の分担も、あらかじめ決めておけば「なんで私ばっかり!」ってモヤモヤすることも減るはず。
要するに、
お互いに気を遣いすぎず、でもしっかり話し合うこと。
これがうまくいくための秘訣です。嫁が「もう無理!」ってなる前に、ちょっとした工夫で同居生活を楽しめるようになるといいですね。
まずは優先順位をかえましょう。
我慢を一番に意識するのではなくて、お互いに生活が楽しくなる方法(はじめは自分達子世帯が楽しくなるでもいい)を一番に意識できるようになるのが大切です。
二世帯住宅で嫁が出ていった体験談
遠慮も気遣いもうんざりですよね。限界が来て出ていった方々の体験談です。
義父母の口出しにうんざりエピソード
結婚してからしばらくして、旦那の提案で義両親との二世帯住宅に住むことになったAさん。最初は新しい家族との生活に期待もあったものの、次第にその期待は不安とストレスに変わっていきました。
まず、義母がAさんの家事のやり方に口を出してくることが頻繁にありました。「お皿はこうやって洗うべきよ」「子供にはもっとこうした方がいいわよ」といった助言が、毎日のように続きます。Aさんは最初こそ「ありがたいな」と思っていましたが、徐々に「自分のやり方が全否定されている」と感じるように。
また、義父も何かと口うるさく、テレビの音が少し大きいだけで「静かにしてくれ」と注意してくる始末。リビングでくつろぐことも、だんだん億劫になってしまいました。旦那に相談しても、「親の言うことだから」とまともに取り合ってくれず、Aさんはますます孤独を感じるように。
ついにある日、Aさんは我慢の限界に達しました。「これ以上ここで暮らすのは無理!」と、子供を連れて実家に帰ることを決意しました。突然の家出に、旦那も義両親も驚きましたが、Aさんにとっては「やっと自分の心が解放された」という気持ちが強かったそうです。
このエピソードは、義両親との同居がいかに大きなストレスとなり得るかを示しています。Aさんはその後、旦那と話し合い、別居することにしたそうです。結果的に夫婦関係は改善され、今はお互いにとってベストな距離感で生活できているとのこと。
距離感が受け入れられないエピソード
義両親と玄関だけ共有の二世帯住宅で暮らしていたんですが、もう耐えられなくなって家を出ちゃいました。
義母は優しい人で、孫を溺愛するのはいいんですけど、毎回ほっぺにチュッチュとする姿を見ると、ちょっとモヤモヤしてきたんです。
玄関が共有だから、お見送りも毎回必須。「お見送りは大丈夫です」って夫を通じてお願いしたんですけど、「孫に会いたいだけだから」と言われ、もう我慢我慢。でも、いくら「孫を可愛がってもらうのは良いことだよ」と周りに言われても、嫌なものは嫌なんですよね。自分がちょっと心が狭いのはわかってるんですけど。
夫が夜勤の時なんて、義母が寝室にまで来て、上の子をおんぶして寝かせるんです。ありがたいけど、ちょっとやりすぎかなって感じちゃいました。
朝は義母の手料理がテーブルに並んでるんですけど、食べないと夫から「なんで食べないの?」って嫌みを言われることもあって、これがまたストレスに。
義父はというと、自身の習慣が崩れるとすぐに機嫌が悪くなるタイプ。外食の時間やら何やら全部決まってるし、孫がノロウイルスにかかったときも「義母のおかげで皆が無事だった」って言われて、私の感染対策は無視されてしまうし…。さらに、朝5時に起きてる義母を褒めつつ、私に嫌みを言ってくるのが日常茶飯事でした。
5年も経つと、我慢の限界が来て「もう言いたいことは全部言ってやる!」ってなって、反抗的に。結局、意見が合わず「もう無理!」って家を出る決断をしたんです。
今は4人でアパート暮らしをしていますが、子供が大きくなったらマイホームを建てたいなと思ってます。
色々してもらった。でも、してもらいたくない。 お礼はもちろん言いますが、でもしてほしくない。
義母には気をつかわなくてはならない。それが二世帯住宅で毎日となるとしんどくなります。
実の母親と違って「遠慮や配慮がいる存在」なので、息苦しいし、一緒に住んでいたら、嫁はどこでひと息つけばいいのかわからず、ストレスは貯まります。
ましてや、ちょっとした事でチクリと文句を言われると蓄積して家を出たくなります。
しかし、渦中にいない人間にしてみたら、その気持ちは理解できないでしょう。またその理解されない環境がしんどい。
その結果、最終手段として「嫁が出ていった」となっていくのです。嫁からしたら、自分を守る為の方法なのです。
筆者の体験談
寝室以外全て共有で義両親と完全同居中、そして子育て中の筆者です。
出産と共に、同居を始め子育てもスタートしました。子世帯が使う寝室にベビーベッドを置いて、授乳もあるし、ほぼ寝室がメインの子育てスペースでした。
そんな環境の中で、初孫に1分1秒でも会いたい義父母。泣けばやってくる。物音がすればやってくる。
「会いたい気持ちはよくわかる!だが、よく考えてくれ。ここは寝室だ。別名プライベートルームというのではないですか?」(あくまで心の声です)ノックはしない。授乳中でもおかまいなし。育児の協力はゼロでただ見たいだけ…なんてことだ!!!描いていた同居子育てライフはまるで皆無。
新生児の育児、初めての育児に同居による疲れ。睡眠不足と出産のダメージにやられている筆者の心は日に日に光を失っていきました。胃もキリキリキリキリ
しかし、授乳中でも飲める胃薬を飲んで痛みを乗り越え、「まだ始まったばかりだ!今は頑張り時!これを乗り越えた先には理想の未来が待っているはず!」出産後のアドレナリンのせいだろうか謎にポジティブな筆者は自分を鼓舞し、同居生活が始まったのでした。
そして、さらなるストレスや荒波が待ち受けているのですが、それはまた違うブログで少しずつ紹介させて頂きたいと思います。
筆者は出ていったことはないですが、何度も何度も出ていくことを想像しました。しかし、筆者にはひとりで子供を育てるには経済的余裕も環境もない状況だったので、天秤にかけた時、消去法ではありますが、幸せに近い方を選びました。
いや、全く幸せじゃないです。しんどいです。だけど、例えば「こんな大きな家がある。子どもが騒いでも近所迷惑にならない環境素敵>出ていってアパートとかに済んだら壁薄くて気を使いそう」など、そうやって「辛い」を「幸せ」に変換するだけでも心は保てる可能性が生まれるのです。
お嫁さんが今現在、幸せになれると思う選択肢を選んでいければいいなと筆者は思います。
最後に
二世帯住宅での生活は、まるでファミリーサイズのジェンガのよう。バランスが取れれば楽しいけれど、一つでも気を抜くと全部がガタガタと崩れることもあります。
義両親や義きょうだいとの微妙な距離感が大事なわけです。でも、ちょっとストレスが溜まったら、お互いにコミュニケーションという名の「支え木」を差し込んで、家族みんなでゲームを続けていけると良いですね。
最後は、笑い合いながら穏やかに暮らしていける家づくりが一番の目標です!
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